地図読み

山を歩いているときに,「自分が今何処にいるのか」「どちらへ向かえば良いのか」と言うことが分かっていると心強いです。
これからどれくらいの登りや降りがあって、どのような景色が現れるかを予測することは楽しいものです。
未知の山域をどう歩いたらよいか、地図を見ながら計画・推測するときには胸躍ります。
登山をする人の多くは、「地図が読めるようになりたい」という希望を持っていると思います。
「道迷いによる事故を防ぐ」うえでは、山岳会が地図読みに取り組むことが、社会的な要請となっています。みろく山の会でも、地図に親しむことのきっかけになってくれると良いと、座学と実技を年に数回実施しています。

地図とにらめっこをしながら、ピーク・鞍部・沢の分岐などを細かく確認しながら一日ゆっくり山を歩くと、足よりも頭が疲れますがなかなか爽快感があります。
丹沢、三浦アルプス、中央線沿線や奥多摩など歩行3~5時間ほどのコースで行っています。
皆さんが楽しみながら迷い、考えることで地図に親しみを覚えて下さるといいなと思っています。

初心者の方も大歓迎です。皆様のご参加をお待ち申し上げております。

[su_divider top=”no” style=”dotted” divider_color=”#399922″ link_color=”#89a8de” size=”5″]

机上学習の様子
模型を使っての等高線の描写、地図を使っての尾根、沢線の書き込みなど
地形を読み解く基礎を学びます

このテキストをもとに机上での学習を始めます

机上学習風景

山模型を使って等高線の表現を理解する
これが、山の模型
机上学習では、山の模型を使って等高線を描き取り、等高線の表現を理解する

山模型を入れた器に水を注ぐ

一段目の等高線が現れる

二段目の等高線

三段目の等高線 鞍部が現れた

四段目の等高線 鞍部が二箇所になった

[su_divider top=”no” style=”dotted” divider_color=”#399922″ link_color=”#89a8de” size=”5″]
実技
フィールドに出て、地図とコンパスを使って歩きます。

これが登山者必携のコンパス 持ってはいるけど、使い方が分からない…
地図読みでは、コンパスの使い方を学びます。
進行方向に現れる地形を、地図から読み取ります。
支尾根や沢の角度を確認し、現在地の確認をします。

地図はリーダーが用意してくれました

今回の地図読みのフィールドは逗子市と葉山町にまたがる三浦アルプス
遭難者も出ると言うこの山域は、地形が入り組んでいて手強い
狭い山域だが地図読みは難解なのだ

スタートは長柄の交差点
「地図の赤い線は何ですか?」「磁北線です。磁石が指す北を表しています」
再度、リーダーからコンパスの使い方の説明をしてもらう
「左辺に右辺。丸いのが回転盤。真ん中の大きい矢印が大矢印」机上学習で習ったはずなんですけど…

「コンパスの左辺を、スタート地点からルートの赤い破線に合わせます」
地図読み実技の第一歩は、進行方向の確認から
そのために どこにどうやってコンパスを当てるか、から始まります

「ここの所、こうやってルートに左辺を合わせます」「え?どうするんですか?」
「ここの所にこうやって合わせます」
コンパスの角度は進行方向に合致しましたか?

出発点から少し歩いた先のポイントで、現在地から戸根山を探してみます
戸根山の山座同定のやり方は
現在地から戸根山にコンパスの左辺を合わせる
回転盤を回し、回転盤の中の線を磁北線に合わせる
コンパスを胸の正面に置いて自分の体を動かし、磁針を回転盤矢印に一致させる
そして、大矢印の指す方向を見る
視線の先に見えるのが、戸根山だ

三浦アルプスに入り、5番のポイントで対岸の沢の角度を確認する
現在地⑤から対岸の沢に左辺を合わせる
角度125度
コンパスを体の正面に置き、沢を確認する
大矢印の先に沢が見える
5番のポイントから125度の角度に確認できる支沢

「この沢の角度は?」 地図読みに夢中になってしまう

12番のポイント 林道終点
沢の合流点で、それぞれの沢の流入角度を確認する

右手から流入する支沢

沢の合流点
林道終点の地形図

それぞれにコンパスで沢の流入角度を確認

連絡尾根を登って、13番のポイントから支尾根の角度を確認する
地図上の角度と、実際の支尾根の角度が合っているだろうか
違っていたら、現在地が違うということになる

13番から、支尾根に左辺を合わせる
大矢印の先に支尾根が見える

13番のポイントから西に派生する支尾根の様子

支尾根の角度を念入りに確認する

ドングリ並木で
南東の支尾根と北東の支尾根を確認して、現在地の確認作業

順番で先頭を交代します
進行方向を地図とコンパスで確認「進行方向はあちら」

「次のポイントまでの地形はどうですか?」
「え~と、100M程平坦で、その先で20Mくらい登ります」
20番から21番まで、進行方向角度280度
21番は20M登ったピーク

ポイントに着いて先頭交代
「次のポイントまでの地形はどうですか?」とリーダー
皆で方向を測り どんな地形が現れるのか地図を読む

進行方向が決まって、次のポイントに出発!

着いたポイントで、また地図を読む
とにかく地図を読む!

観音塚を過ぎてクリーンセンターの分岐に向かう

地図上でルートを辿り、支尾根を確認して、現在地を判断する
先頭を交代「次のポイントまでの地形はどうですか?」各自それぞれに次のポイントまでの地形を読む
分岐では、ルートの角度を確認する
進行方向に誤りはないか、地図を読みます

進行方向の確認ができて、次のポイントに向けて出発

今回の地図読みの終点は仙元山

最後に体操をして地図読みは終了

その後の反省会は… 勿論、しっかり反省します!
まず 「お疲れさま~!!」
その後、山行の四方山話に花が咲いて…
このようにして地図読み山行が行われます  END